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鍔屋ダマスカス包丁

鍔屋のダマスカス包丁。




ダマスカスみたいな模様が出る理屈は刃境線とか刃文なんかと同じなんだけど、基本的には隣接する異種鋼の硬度の違いのために、同じ砥石で同じように研いでも、金属表面の表面粗さに違いが出て、光の反射率に差が生まれるからだ。柔らかい方が乱反射するので曇る。


例外はエッチング。
エッチングは腐食によって金属の色自体が黒っぽく変わる。反射率が変わるのではなくて、光の吸収率が変わる。

白という色は、ものの表面が全ての波長の色を反射している状態。
ものの表面が光を正反射するほど平滑だったら白ではなく鏡面に見える(ものの表面に当たる前の光源の色が白であれば白く見えるが)。
赤は、赤の波長の光を反射している状態。黄色は赤と緑の光を反射している状態。

黒は、ものの表面が全ての波長の光を吸収して反射しない状態。
灰色は、全ての波長の光をちょっと吸収してちょっと反射している状態。

この灰色がエッチングによって得られる灰色。


ものの表面の粗さが大きくて光をハデに乱反射する場合も、目に届く光の量が少なくなるので、光の一部が吸収されるのと同じように灰色に見える。

エッチングの灰色具合は腐食反応の強さで変わるので、表面粗さとは必ずしも同じではない。
だから隣接する異種金属で硬い方が柔らかい方より色が濃くなる場合もある。
また、砥石で研いで模様が出る場合よりも色が濃く、模様がくっきりする。

だから、エッチング処理してあるダマスカス包丁を砥石で研いで、元と同じように見せるのは不可能だ。


エッチングでダマスカス模様を出しているのはヘンケルスのボブクレーマーモデル。あの包丁の造りも模様も嫌いじゃないけど、側面なんか研ぐもんじゃないと言われてるみたいで、そういう意味ではキライ。もし研ぎに出てきたら遠慮なくゴリゴリ研ぎますが。
ほかには包丁ではちょっと記憶に無い。
黒打ちがエッチングと同じ作用ではあるから、それならいっぱいあるが、ダマスカス模様を目立たせるためにエッチング処理をしている包丁はほかに記憶が無い。
ナイフはよくある。強度のため刃体が厚く小刃がくっきりしているナイフであれば側面は研がないという方針は有りだ。
エヴァンゲリオンコラボ展で刀鍛冶が作っていたロンギヌスの槍もエッチングで模様を出していた。


多くの新品のダマスカス包丁はショットブラストという方法を使っている。
たくさんの小さなビーズ玉みたいな”メディア”をスプレーみたいな機械で包丁の表面に当てて曇らせるのだ。
曇らせたくない場所にはマスキングテープを貼っておく。
この方法でも砥石で研ぐのと同じように硬い部分と柔らかい部分の表面粗さに違いが生まれてダマスカス模様が目立つようになる。
ショットブラストは表面全体にムラなくメディアを当てることができるのできれいな仕上がりになる。砥石だと力加減でムラができやすいし、表面に少しでも凹凸があると研ぎ方に関係なくムラができるのだ。
ショットブラストで綺麗に見えている刃物も砥石で研いでみるとムラムラになってしまうものがほとんどだ。
口悪く言うとムラ隠しに使えるのである。


砥石でダマスカス包丁をきれいに研ぐのはけっこうめんどくさい作業ではあるのだが、楽しい作業でもある。
今回の動画の包丁は何度か研ぎに出してもらっているので表面のエクボみたいなものは無くなっている。

ポイントは以下のような感じ。

・砥石がムラなく当たるように表面を整える → 荒砥石の作業
・下研ぎの傷が残らないように段階的に砥石の番手をあげてきれいにして行く → いろんな砥石を使う
・中砥石以降は砥泥が多い砥石の方がいい
・人造砥石は仕上砥石は番手をあげすぎない → あまり高番手になると硬軟の差が無いテカテカの鏡面になってしまう
・天然砥石は質の良し悪しが如実に出る

まだ私自身ぜんぜん上手ではないのだが、以上については間違いでは無いと思っている。
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柳刃包丁 反りと裏スキの修正 大工事

2ヶ月ほど前に兵庫県の実家に帰省したとき、見慣れないヤヴァい刺身包丁を発見してしまった。
うちの実家には中古の包丁が集まるヒミツの仕組みがあって、その中の一本なのだと思うが。
実家には面直ししていないナゾの中砥石が一本あるだけなのに、これ以外に薄刃包丁も使っている。出刃包丁もあったかな。
片刃包丁使うなら裏押し用に仕上砥石と面直し砥石は必需品ですよと常々お客さんに言っているのに、自分の実家がこの体たらくなのであった。
その砥石だけではごまかしきれない何本かを東京に持ち帰って、よく使うであろう薄刃なんかはすぐに研いで送り返したのだが、この柳刃だけは見ただけでゲンナリしてほったらかしていたのだが、動画撮影のネタと考えれば良い包丁だろうと考えをあらためて、ようやく着手した。
研ぐというより修理。
工賃を時給で計算すると買う方が安かったかも。



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東大五月祭で行われるたたら製鉄について、基礎知識

たたら製鉄がよくわからない人に、専門家ではない私の大雑把な理解で説明してみたいと思う。

たたら製鉄というのは日本が昔から明治大正時代ぐらいまで行ってきた製鉄方法だ。


§そもそも鉄とはなにか

鉄というのは26番元素である。

水は水素2つと酸素1つがくっついた分子である。水の元である水素は1番元素で、酸素は8番元素だ。
元素は全ての物の元となっている物質で、いまのところ118個存在するということになっている。
家も車も私たちの体も火も土も、すべてのものは元素の組み合わせでできている。
その118個の元素のひとつで、26番目の元素が、鉄である。

鉄は質量比でいうと地球を構成する物質の中で最も多く、なんと、地球の重さの1/3ぐらいが鉄なのだそうだ。
しかし地面を掘ると鉄が出て来るわけではない。

地球上にあるほとんどの鉄は、鉄鉱石とか砂鉄という状態で存在している。

砂鉄は砂場なんかで磁石をひきずるとくっついてくる黒い砂粒だ。鉄鉱石は日本では産出しない。

砂鉄の正体は酸化鉄である。鉄と酸素がくっついた物質だ。黒錆といってもいい。
水は水素と酸素がくっついてできているが、水素とも酸素ともまったく性質の違うものである。それと同じように、鉄と酸素がくっついた酸化鉄も、鉄とはまったく性質の違うものだ。砂鉄をいくら集めてもそのままでは包丁は作れない。

いわゆる鉄と私たちが言っているような、製品の素材に使ったりできる形にするためには、酸化鉄から酸素を分離する必要がある。


§製鉄

砂鉄や鉄鉱石といった酸化鉄から、酸素を分離して、鉄にする作業が、「製鉄」という作業だ。

現代の製鉄は高炉という100メートル以上の塔のような建造物の中で行われる。
素人のざっくりとした認識でいうと、酸化鉄を高温に加熱した状態で一酸化炭素や二酸化炭素に触れさせると、酸化鉄から酸素が分離して一酸化炭素や二酸化炭素になるのだそうだ。

炉が高いほど温度を高くしやすいので高炉を使う。

鉄というのはおよそ1500度ぐらいで溶ける。高炉の温度はそれ以上になる。
高炉の上部から鉄鉱石と高温にするための燃料のコークスを投入すると、下から溶けた鉄が出て来るという仕組みになっている。

高炉はいちど操業をはじめると、炉が寿命になって廃止するまで何十年も止まらずに操業し続ける。
もし停止すると再開するときに巨大な炉全体を再加熱する必要があるので、燃料効率がとても悪くなるのだ。

高炉の下から出て来る溶けた鉄には、炭素がたくさん含まれている。
この場合の「含まれている」というのは、酸化鉄や水のように鉄と炭素が化学結合しているのではなくて、鉄の組織の間に炭素がたくさん取り込まれているという状態である。

あらゆる鉄には多かれ少なかれ炭素が含まれている。
そして、この炭素の量の多い少ないによって硬くなったり柔らかくなったりする。
炭素は鉄に含まれる元素の中でとても重要な役割をするものなのである。

炭素の含有量が0.02%以下の鉄を「純鉄」という。
0.02%~2.14%の鉄を「鋼/はがね」という。
2.14%以上の鉄を「鋳鉄/ちゅうてつ」という。

私たちの身の回りで使われている大半の鉄は鋼に分類される。
南部鉄器やマンホールの蓋などは鋳鉄だ。

鋳鉄は非常に硬いので加工しづらく割れやすい。

高炉から出て来た鉄は4%ぐらい炭素を含んでいるそうで、「銑鉄(せんてつ)」と呼ばれる。
マンホールや南部鉄器に使われている鋳鉄よりもさらに炭素含有量が多く、とても割れやすくてそのままでは鉄材料として使えない。

そのため、転炉という炉で、素材として使える程度に炭素の量を減らす作業を行う。
このようにしてようやく、鉄が出来上がるのだ。


§たたら製鉄

たたら製鉄は明治時代か大正時代ぐらいまで日本で行われていた製鉄方法だ。

”たたら”とは本来、製鉄炉に空気を送り込むための送風装置のことである。足踏み式のふいごだ。「たたらを踏む」という慣用句はここからきている。
しかし現代行われているたたら製鉄では足踏み式の送風装置は使われない。東大の五月祭でも東大生がたたらを踏んでいる光景は見られないだろう。

昔のたたら製鉄がどのようなものだったのか、正確な記録は無いようだ。
土地によっても炉の形なり手法に違いがあったかもしれない。
しかしたたら製鉄の炉は高炉ではなかった。2メートルも無い。だからあまり高温にはならない。
酸化鉄が還元される程度の温度にはなるが、鉄が溶けるほどの高温にはならない。
このため炉の底から溶けた鉄が流れ出て来るということが無い。
炉の中に原料の砂鉄と燃料の木炭を投入すると、炉の底に固形の鉄の塊ができるのだ。

固形なので、炉から完成した鉄を取り出すために炉を叩き壊さなければならない。
製鉄するたびに新しく炉を作って、製鉄が終わったら壊す、という大変手間のかかる製鉄方法なのである。
新しく作った炉自体を温めることから始めなければならないので燃料効率も大変悪い。

そのかわり、溶けるほど高温にならないために、炭素をあまり多く含まない鉄ができる。
すると、転炉で炭素を減らすという作業は必要無くなるのである。
先に書いたような「銑鉄」ではなく、いきなり製品に使える鉄ができるのだ。
だから、たたら製鉄のような製鉄方法を「直接製鉄法」といい、現代のような転炉での脱炭工程が必要な製鉄方法を「間接製鉄法」と言ったりもする。

たたら製鉄で炉の底にできる鉄の塊のことを「鉧(けら)」と言う。

溶けた状態の銑鉄だと炭素などの成分の分布が全体に均質になるのだが、鉧は固体の状態なので部分部分によって炭素その他の不純物の分布が不均一になっている。
先に書いたように、炭素の量によって鉄の硬さが変わってしまうので、不均一なままで鉄製品を作ると、部分部分で硬さが違ったものができてしまう。

そこで日本刀の制作などでは、鉧を細かく割り砕いて、品質の良い部分だけを選別して、選別された小さな塊を集めて加熱して叩いて品質の良い鉄の塊に作り直すといった作業を行う。

鉧を小割りにした小片の中で、、日本刀の材料などに使われる高炭素で良質な部分が、玉鋼である。



今回東大で行うのは炉から鉧を取り出すところまでのようだ。

毎年、作った鉧は何にも使われずにそのまま放置されてしまっているそうである。

もったいない。

現代の日本刀の作刀に使われている玉鋼の価格は、高級刃物に使われている白紙とか青紙といった鋼材の10倍以上はするとのこと。
だから日本刀の値段もすごく高くて、新しく1本作ってもらうと100万円以上はする。

本格的な操業であれば三日三晩かけて行うところを、半日ほどでやってしまうという事情もあるので、もしかすると鉧の質は少し劣るのかもしれないが、仮にハガネとして良くなくても、地鉄に使えば面白い鉄肌になるだろう。

カンナやノミを作っている鍛冶屋さんの地鉄とか、カスタムナイフ作ってるビルダーさんの地鉄とか、鉄工芸されている方の素材とか、いろいろ使いたい人はいるんじゃないだろうか。
頼めばもらえるかもしれない。
自分で小割にしたり折り返し鍛錬したりする必要があるのだが。
私は鍛冶屋じゃないのでそういう作業ができないのだ。
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たたら製鉄 操業見学

5月18日(土)/19日(日)に東大で5月祭という学園祭があるんだけど、そこで例年たたら製鉄の操業をしているそうなので、見学に行く予定である。

興味のある方、一緒に行きませんか。
いまのところ両日とも朝から行こうかなと思っている。

たたら製鉄というと、知識のある方は三日三晩寝ずに番をするといったイメージをお持ちかもしれないが、小規模なためか、朝火入れして、3時ごろには作業が完了するということだ。
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ダメ、ぜったいダメ。

さいきん何件か連続。
ぜんぜん別のところで預かったもの達なので、同じ人の手によるわけでは無いはずなのだが。

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ちなみにこれは分解したハサミの裏側の写真。

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何がいけないのかというと、「触点」が削られてしまっているのだ。


触点というのはこの部分。

触点

「点」ではなく線というか面なのだが、横から見ると

触点2

点に見えるから触点というのかもしれない。

この図のように鋏の刃体は少し湾曲していて、二枚の刃体の間に隙間ができる構造になっている。
二枚の刃体が交差してものを切る部分を私は勝手に「切断点」と名付けているのだが、この切断点が、ハサミを開いたときから閉じていくに従って、刃線上を手前から切っ先に向けて移動して、ものを切ってゆく。
切断点と反対側の支点が触点なのである。
触点は、少し盛り上がっているのだ。
みなさんの手元にある文房具鋏やキッチン鋏を見ても、この構造はあんまりはっきりしていないかもしれない。
理美容シザーや裁ち鋏のようなしっかりした作りのものは、しっかりはっきりしている。

で、この触点が削れて高くなくなってしまうとどうなるかというと、

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こんなふうに閉じた状態でも刃先が浮いたままになってしまって、ネジを締めてもこれ以上締まらないのだ。

幸いこのハサミは他の部分に致命的な変形が無かったので、先が空いてしまうことさえ我慢すれば、ふつうに切れるようになった。

しかしこのご依頼はちょっと厄介で、

「大人が使うと切れるけど子供が使うとうまく切れない。」

という内容。
もしかすると、手が小さくて指輪(しりん)に指を通しても刃体を擦り合わせる方向に力が作用しないのかもしれない。
実際に使ってるところを見ていないのではっきりわからないのだが。

とりあえずほかの部分は直したので大人の方が使うぶんには「とても良く切れるようになった」とご連絡を頂いたが、子供さんがどうだったかはわからない。

で、いちばん初めの写真を再掲するが、

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この斜めに走った研削痕からして、砥石なりヤスリなりグラインダーで削られていることは間違いない。
そして、ご自分で分解したことは無いそうだから、修理に出したときにやられてしまったっぽいのである。

お金をもらって仕事をしているプロとしては、あり得ない作業である。
上手とかヘタという問題では無い。失敗したとか成功したとかいう問題でもない。知っているか知らないかという問題だ。
修理しますよと言って預かって、お金をもらってこんなことをしてるんだったら、弁償しなければいけない所業だ。

それで、更に暗澹とするのは、これをやった人は同じ作業をほかのハサミでもやっているだろうということ。そして、まったく違う地域で同じような症状のものを何件も見かけているので、こういうことをする業者がたくさんいるらしいということである。

見分けることは不可能だ。私も作業しているところを見ないかぎりわからない。

お客さんに対して、どうすればいいのかという解法をご提案できないことに、一番暗澹とさせられる。
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薄刃包丁の立体構造

このまえ電話で問い合わせがあった。
薄刃包丁をいろんな研屋に出したが切刃を平らにしてもらえない、ということだった。

そういえばむかし悩んだなあ。



§薄刃包丁の立体構造


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薄刃包丁はまあこんな感じの形をしている。関西型は先の峰側が丸い。

立体構造はこんな感じになる。

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(1)がボキっと折った断面。裏スキとかは模式図なので省略。

(2)が長手方向の断面。一般的には刃元の方が分厚く、先端にかけて徐々に薄くなっている。



§キリハはなぜ平らじゃないのか

(2)のように厚みが変わっていて、峰のラインとシノギのラインと刃線のラインが平行だと、ヒラとキリハと裏の全ての面を平らにすることはできないのだ。


裏とヒラが平らなままで、キリハも平らにしようとすると、

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この、どちらかの形になってしまうのだ。

だから、刃線とシノギと峰が平行に見えるようにすると、どうしてもどこかの面がネジれるのだが、その面が通常はキリハなのである。

薄刃包丁のキリハは、平らではない。

この形状の問題は、値段が高い立派な薄刃包丁ほど顕著に表れる。
安くて厚みが薄い薄刃包丁だとあまり問題にならない。


§どう研ぐか

キリハがネジれているということは先端側と刃元側で角度が違うということだ。先端側の方が角度が大きく、刃元側の方が小さい。
先端側のキリハの面が砥石にピタっと当たるようにすると、シノギは全体的に当たるが、刃元側の刃線が砥石から浮いて当たらない。
刃元側のキリハの面を当てると、刃線は全体的に当たるが、先端側のシノギが砥石に当たらない。

研ぐにあたっては刃線を砥石に当てないとはじまらないので、刃元側の面を角度の基準にした方がいい、というのが私の考え。
実際には刃元側だけでもキリハがピタっと砥石に当たるとは限らないのだが。

だから、合わせ包丁であれば、刃境線から刃線までのハガネの面が平らになれば良しという意識で研げば良い、ということに、私はしている。


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研ぐと切刃の部分に当たりムラができてしまうが、実用上では「そんなもんだと思って気にしない」がいちばんじゃないかな。
ムラをきれいにしたいときは、私は砥石の小割れ(薄くなった砥石を割って小さくしたもの)を使って磨いている。
ふつうの角型砥石だけだと、包丁をひねって当てようとしてもほとんどの包丁は当たらない部分がある。

使い込んで研ぎ込んでいっても、新品の状態と同じように三本のラインを平行にしたい場合は、研ぐたびに刃付けとは別に少しづつシノギを修正してやらないといけない。

シノギを修正せずにふつうに研ぎ込んでいって、キリハが平らになると、キリハの刃元側の面に合わせて研ぐ人は「§キリハはなぜ平らじゃないのか」の上の図のようにシノギが斜めになり、先端の面にあわせて研ぐ人は上の図のように刃線が斜めになる。


§なぜこんな形になっているのか?

先が薄くなっている理由は、バランスの問題だと思う。
厚みがあって立派な薄刃包丁ほど、刃元と先端を同じ厚みにすると、ヘッドヘビーで使いにくくなってしまうのだろうと思う。鉈みたいな叩き切る道具ならその方がいいのだが。
関西型みたいな鎌形だと多少は緩和されそうだが、研ぎ減るにつれて刃渡りが短くなるというネックもある。


ではねじれている面をキリハではなくヒラや裏にできないのか。
キリハがねじれていると研ぎにくいではないか。


ヒラをねじれさせたらどうなるだろう?

裏とキリハが平らで三つのラインが平行だとすると、シノギの高さは刃元から先端まで同じでなければならない。
ヒラをねじれさせて峰の厚みの帳尻を合わせようとすると、先端側でシノギが峰より高いという変な形になってしまう。

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これでも別にいいんじゃないのか?という気がしないでもないのだが、先があまり軽くなってくれないかもしれない。


裏をねじれさせるとどうなるだろう?

裏押しの面が平らというのが片刃和包丁の基本なのでそれは難しいだろう。
と思ったのだが、実際に平らでなければならないのは刃線際の面だけで、裏スキ部分は凹んでいるのだし、もしかすると何かやりようがあるのかもしれない。
頭が悪いので想像だけでは具体的にどんな曲面になるのかイメージできないが。


長年この形が定着していて、どこの包丁もみんな同じような構造のようだから、私がちょっと考えて革新的なアイデアにたどり着く可能性は極めて低いとは思うが。
いつかクレイモデルとか作ってもうちょっと具体的に考えてみようかな。


§追記。裏がねじれた形について。

厚紙で何パターンかモデルを作って考えてみた。

裏が平らじゃなくても良いなら、

(1)厚みが刃元から先端にかけて薄くなっている、

且つ、

(2)峰とシノギと刃線が平行で、キリハが平らである、

という形にすることはできる。

それでけっきょく、

「裏は平らじゃなくてもいいのか?」

という問題について熟慮してみたんだけど、新品のときはいいとして、使い込んで刃線に歪みが出てきたときに、まっすぐに修正するのがものすごく難しくなるケースがありそうだ。キリハは平らということが条件ならば裏を研ぎ減らして修正する必要があるから。
徒にハガネを減らしすぎてしまう危険がある。
そして裏には裏スキがあるので、ついていてほしい肉が初めから無いという危険もあり得る。
製造時に裏スキの曲率まで厳密に計算して正確に作らないとダメで、合わせだと研削加工で裏を削りすぎるわけにはいかないから鍛造の段階でおおむね目的に合った曲面を作っておく必要がありそう。
そして使う人も裏をどう当てるか理解していないと、ほかの刃物と同じようにベタに当てようとするとダメにしてしまう。

といったことをいろいろ考えると、やはり、

「裏を歪めるというのは難しい」

という結論になった。

とすると、厚みが変わりつつ三本の線が平行という条件で、キリハをまっ平らにするのも、無理だ。
程度の問題で歪みをなるべく小さくすることはできるけど。
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刃物とはなんの関係も無い下品な話題

うちの庭には塀が無く道路に直面している。
狭いので塀を作ると車の出し入れが難しいのだ。

ある日、仕事に出かけようとしたら、車の陰にウ●コされていた。やめてくれー!!!
量的に、どう見ても犬猫のそれではなく、ヒトのものだ。
幸いというか、コンクリート敷きではなく土庭なので、スコップで脇に大穴を掘って、触れないように下の土ごとすくって埋めた。
しかし、ほんとーーーにやめてほしい。

ダミーでも防犯カメラとかつけといた方がいいのかな。

住居不法侵入罪で警察に告訴しようかしら。

敷地に足を踏み入れたぐらいでガミガミ言う気は毛頭なく、問題はウ●コなのだが。


そこで、ふと気になったのだけれど、他人の敷地に勝手に侵入して排泄して立ち去るという行為は、住居不法侵入罪以外のどんな罪になるのだろうか?


壁や車が汚されていたら、汚れているだけでも器物損壊罪になる。しかし庭の土の地面はたぶん「器物」にあたらないと思うのだ。

だとしたら、刑法では該当しそうな項目が見当たらない。


迷惑防止条例にも該当しそうな項目が無かった。


軽犯罪法では、

二十六  (タン・ツバ・便等)
街路又は公園その他公衆の集合する場所で、たんつばを吐き、又は大小便をし、若しくはこれをさせた者

二十七  (投棄)
公共の利益に反してみだりにごみ、鳥獣の死体その他の汚物又は廃物を棄てた者

このへん、どうかな?と思ったのだが、

まず26号は「公衆の集合する場所」なので、うちの庭は該当し無さそうだ。
へー、「公衆の集合する場所」じゃなければ立小便て違法じゃないんだ。人のいない山の中とかならいいんだね。

27号は「公共の利益に反して」と「棄てた」をどう解釈するのか。
うちの庭にすると私の利益には反しているけれど、公共の利益にも反していることになるのか?それにウ●コすることを「棄てる」と言うのかな?ご近所トラブルの嫌がらせで他人の家の前とか敷地に糞便をまき散らす、みたいなのであれば「棄てる」でいいと思うんだけど。


いずれにしても不法侵入だから罪であることに間違いはないし、不法侵入の方が軽犯罪法違反より重罪だから、軽犯罪法にぴったり該当する規定があったとしても牽連(けんれん)罪というルールで不法侵入でしか処罰されないんだけど。


だけど、ひとの家の庭でウ●コして放置するという行為自体が、刑事上は何の罪にもならない可能性があるというのは、どうも釈然としない。

もし容疑者が捕まって刑事裁判になるようなことがあったら、出廷して被害者証言で

「俺は不法侵入じゃなくてウ●コに怒ってるんだ!!」

と、強く訴えたいデス。
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ナゾなハサミ

いつも熊野神社へ行く木曜日が雨などのため休みが続き、お客さんからチラホラと催促の電話が掛かって来るようになったので、先週は臨時で金曜日に出店した。

関西弁のおじさんがふらりとやって来て、

「散髪用のハサミもできるのん?」

と尋ねた。

「できますよ。」

「ほなあとで持ってくるわ。」

数刻の後お持ちになったのは変わったアームの形をしたプロ用のシザーだった。

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刺繍用の鶴形の鋏なんていうのがあるが、それに似た感じだろうか。


しかしこれは装飾のための形というわけでは無いようだ。

ふつうはこういうふうに持つが、

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こんな持ち方もするそうだ。

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刃を手前に向けて持って、カットする。
指を通してみるとこのとき小指がいい塩梅でアームに掛かるのである。

「良かったらもう一本持ってくるから。」

と言っておじさんは飄々と去って行った。

これがけっこうナンギなハサミで、おじさんが行ってしまってから試し切りをしてみると、良く切れてしまう。欠けなど無いし刃も摩耗している感じはしない。反りも狂っていない。
どこがどうおかしいのかわからない(=どうして欲しいのかわからない)刃物というのが宇宙で一番厄介な預かり物だ。
よくよく試してみると先端だけ少し切れ残ることがあったので、先の方だけ研いだ。
研ぐということは刃物を削り減らして形を変えるということで、盛って増やすことはできない。
理美容のハサミなんかは特に、一日何千回もチョキチョキしても手に負担が無いように最低限の大きさと軽さで作られていて、立体的な全体構造で切れるようにしてあるから、刃体の三分の一も研ぎ減ったら使えなくなる可能性がある。たぶん平気で5万円以上とかすると思うし。だから切れる部分は研ぐべきじゃないのだ。

取りに来たきたおじさんに作業の次第を説明して試し切りしてもらった。

「うん、ええなあ。」

幸い見立ては間違っていなかったようだ。

「まあとりあえず、実際に使って試してみてもらえますか。」

「うん、ほんならこれも頼むわ。」

と言って、もう一本の同じ形のハサミを置いて行った。
そちらは刃線全体で切れ味が落ちていることが確認できたので普通に研ぐだけで良かった。

研ぎ終わったら連絡をするという約束だった。
ところがまだ電話をかけていないのに、ふらりとおじさんが現れた。

そして、

「これ、やっぱりアカンわ。」

と言った。
ラップに包んだ毛束を取り出して切ってみせると、毛束は刃の二枚の刃体の間に滑り込んでしまった。

「こう切るのはいいねんけど、こう切るとアカンねん。」

ふつうに刃の先端を向こうに向けて持つと切れるのだが、刃先が手前を向くように持つと噛みこんでしまうのだという。

「このへん(刃体の中ほど)からすべってしまうから、先だけ研いだって言うてはったけど、やっぱりぜんぶ研いでもらえます?」

試してみた。
すると、なるほど実際に噛みこんでしまうことがある。切れることもあるが。
毛束が少し分厚いせいかもしれない。
そういうこともたまにある。

布切り用の裁ち鋏で、二枚重ねにした雑巾を切りたいというお客さんがいた。しかしそもそも鋏はそんな分厚いものや硬いものを切るための道具では無いのだ。鉄板を切る金切り鋏や木の枝を切る剪定鋏というものがあるが、こういった鋏は硬いものを切ることを前提に作られた特殊な例外で、逆に薄いものや細いものはうまく切れない。

分厚いものを切ろうとすると二枚の刃体を外に押し広げようとする力が強く働いてしまうので噛みこんでしまいやすくなるのだ。
改善策はふたつ考えられる。ひとつは反りを大きめにすること。もうひとつはネジを強めに締めること。
反りを大きくすると却って噛みこみやすくなるのではないかと思うかもしれない。隙間が広がるから。しかし実際には反りが大きい方が鋏を閉じるときに二枚の刃体を擦り合わせる方向に働く力は大きくなる。しかしそのせいで刃先の摩耗は早くなる可能性があるし、反りが大きすぎるとまっすぐに切りづらくもなる可能性がある。
ネジを強めに締めるというのは更にリスキーで、先端が常に強めにこすれ合うので切っ先だけが摩耗して反りの曲線が狂ってしまい切れなくなる。先端だけが余計に摩耗して切れなくなるとそこだけ曲げて直すのはまず無理で、短く切り詰めるしかない。さらに強引にネジを締めまくって以前の記事で紹介したハサミのように触点が平らになってしまったようなものもある。理美容シザーでここまでムチャをする人はまずいないと思うが。

いずれの方法にせよ鋏自体にダメージを与えない程度のわずかな調整に限定しなければならない。
しかしわずかにしか調整しないということは、劇的な改善は期待できないということだ。

そもそも、雑巾二枚重ねというような構造的にムリな分厚さのものを切ろうというのではなく、ひとつまみぐらいの毛束なのだから、あらためてよく考えてみると切れないということ自体がおかしいのである。

んんんんん~~~~~~????

なんでだ?

ふつうに持てば切れるんだから、刃の鋭さも十分なはずだし反りも狂っていないはずなのだ。
刃を手前に向けて持つと何か変わるのか?


あっ!!!!!!

変わるじゃん!!!!!!


スンゴイことに気づいてしまった。


この状態でハサミを閉じると、

DSC05306.jpg

親指を動かすと手の平から離れる方に押し出すような動きになる。
すると親指を通している動刃には要ネジを支点にして、刃体が開く方向の力が働いてしまうのだ。

こういうこと。

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つまり、この持ち方をすると左利き用のハサミを使うのと同じことになってしまうのである。

ナント!
構造問題じゃん。

気づいて良かった。うっかり反りを大きめになんかしてしまうと逆にもっと噛みこみやすくなっただろう。
使い方自体がおかしいと普通の鋏であれば言いたいところだが、この鋏はこういう使い方もするように作られているわけだからそうも言えない。

とりあえず、支障が無い程度にいつもより少しだけネジを強めに締めて、刃先が毛髪に刺さるようにピンピンに研いでみた。
裁ち鋏は鋭くしすぎるとサテンみたいなツルツルした布が逃げてしまうことがあるので仕上は2000番ぐらいまでにするのだが、10,000番まで使ってピンピンの刃先にしてみたのである。
しかしネジの締め加減は緩すぎない程度なので抜本的な改善は期待できない。ピンピンの刃先はどれぐらい持つかわからない。

お客さんにはコレコレコウと気づいた原因を説明したので、使い方でも少し改善してくれるといいのだが。つまり親指をやや手の平側に引くように切ってみてもらいたい。

一本づつ仕上げてお渡しして、二本めはお店に持って行ったのだが、とりあえず初めに渡した鋏は

「ええわ。」(←良いという意)

ということだったので、ほっとした。

しかしモヤモヤは解消しない。

どう調整するのが正解なのか、メーカーさんにも質問してみようと思う。
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手斧研ぎ。
スイススウェーデンのハルタフォースというカッコイイ名前の会社の斧。



手斧は、この動画のように持って突き研ぎすると安定した角度でわりと簡単に研げる。
ただし砥石の選択が大事で、ふつうの包丁を研ぐような中砥石だと、砥石がガリゴリに彫れてしまうと思う。
強く力を入れることができる、斧自体が重い、削る必要のある量が多い、といった理由で、砥石に強い負荷がかかりがちなのである。
変形しずらいあらと君でも砥石が減りすぎるので、シグマパワーの120番を使っている。

シグマパワー120番は荒くて硬い砥石だが、硬い鋼材はツルツル滑って掛かりが悪い。面直し砥石として使えるぐらいである。
割込みや合わせだと、柔らかい地鉄部分はゴリゴリおろせるが、焼き入れした硬い刃鉄部分はツルツルすべって研げている感じがしない。研いでいると地鉄か刃鉄かどちらが砥石に当たっているかすぐわかる。
全鋼でHRC58ぐらいの包丁でも、かなり滑って掛かりが悪い。

しかし斧はかなり柔らかいので、この砥石がいいのだ。
ピーキーな特性の砥石だが用途が嵌まるとほかの砥石に替えられない能力を発揮してくれる。
面直し砥石でも研げるかもしれない。

この研ぎ方でも、大型の斧はヘッドが重く柄も長いので、持てない。大型の斧は砥石を手に持って研ぐ。
全鋼の斧はもともと鋼材があまり硬くないし刃が分厚いので、グラインダーで削っても焼き戻りの悪影響はほとんど無いかもしれない。(ハガネが割込んであるものはやめた方が良い。)


鉈の注文も少ないけど、斧はお客さんからは初めてじゃないかなあ?
自分のとか友達のは研いだことがあるんだけど。

洋斧研ぎ図

欧米の手斧は、このハルタフォースとハスクとバーコのものを研いだことがあるが、断面形状は全て上図のように側面の肉を絞ったホローグラインド形式だった。
バーコの大型の斧は肉抜きが無い平らな側面だった。「スプリッティングアックス」と書いてあったので、薪を縦割りする専用の斧だと思う。
うちに和斧の片手斧があるが、やはり側面の肉抜きが無い平らな側面だ。

バーコの大型斧は私には重く、上手に薪割りできなかったが、持ち主の剣道四段の友達は一番薪割りしやすいと言っていた。

上図のような肉抜きした薄い刃の斧は、薪割り(縦割り)に使おうとすると、刃が薪に食い込んで抜けなくなることがある。
刃が分厚い方が重いし切れ味は悪いのだが、薪割りという用途に限定すれば具合が良いのである。

上図のような肉抜きした薄い刃の斧も薪割りに使わないということはなく、割り裂くという機能は重要なので、包丁のように刃縁の厚みを削いではいけない。

Youtubeで斧を研いでいる動画を何本か見るとコピー用紙みたいなのを切ってみせていたけど、あんなのぜんぜん必要無い。時間をかけて磨き上げた紙が切れるような切れ味なんか樫の木でも叩けば一撃で無くなってしまうだろう。
欠けが残っててもいい。鉈とか斧とか鎌はどうしても石とか釘とかに当てて欠けてしまうことがあるけど、しつこく欠けを落とすと時間はかかるし刃が減ってもったいないだけ。
ピカピカの側面もいらない。私の動画もちょっと光らせてるが、実用的にはいらない。120番で研ぎっぱなしでも良いと思う。

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裏押しはダイジ

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刃元が少し凹んでいる。

ふつうに見ても、かなりよく見ないとわからないが、


002_20190113111759060.jpg

こういうふうに見ると刃元のあたりが凹んでいることがわかると思う。

この歪みの原因を考えるとき、まず前提として裏押しがきちんと平らに出来ているかどうかが問題になるのだ。

裏が平らであるとわかっていれば、原因は切刃が凹んでいるからだとわかる。


実際のところ、刺身包丁は刃元にこれぐらいの歪みがあっても何の問題も無いだろう。
カンナの刃がこんなふうに曲がっていたら使い物にならないが。

仮に刃の真ん中あたりが凹んでいたとすると、使用に支障が出るので、修正しないといけない。
そういうとき、もし裏が凹んでいることに気付かないでいると、切刃をどれだけ研ぎ込んでも刃道はまっすぐにならない。
包丁も砥石も時間もムダにしてしまう。



出刃包丁。

003_2019011311180019f.jpg

切っ先のハガネがすごく薄くなっている。

004_20190113111802e7f.jpg

裏を返してみると、

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やはり、

006_201901131118058a9.jpg

先の方をかなり研ぎ込んでいる。
中砥石あたりで研いでいるのだろうと思う。

このまま使い続けるとこうなる。
http://hamonotogiya.blog75.fc2.com/blog-entry-316.html

裏を研ぎすぎている包丁は私が見たかぎり全て先端の方が多く減っている。全体が平均的に減っているとか、刃元側が多く減っているという包丁は、見たことがない。考えられる原因はいくつかあるが、決定的にこれだというものは思いつかない。


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