確率の問題

私は中国製餃子で食中毒問題がおきたときにも全く気にせずモリモリ食べていました。

これは確率に対する考え方によります。

たとえば10万パックに1つの割合で胃洗浄が必要な食中毒を起こす餃子があるとする。

週に1パック食べる個人がそれを手にする確率は、1917年に1回程度にすぎない。

一生が80年だとすると、約24回人生を繰り返して1回手にするという確率だ。

それでもほかに同じような食べものがあるなら敢えて餃子を選ぶことは無いと思うけど、たとえばものすごくその餃子が好きだとか、非常に安いといった理由で、上記のような危険を了解して餃子を食べるというのは、そんなに無謀なこととは考えない。あくまで私個人の考えですけど。


しかし同じ問題でも、月に10万パックその餃子を生産する業者が同じ考えをすると、毎月1人、年に12人、80年なら960人、ほぼ間違いなく患者を出すことになる。確率は試行数が多いほど正確に実現するから。
また監督責任を負う行政機関が私個人と同じようなリスクを許容すると、同様の業者10社を管轄するなら、毎月10人、年に120人の被害者が出ることを許可する結果になる。


いま、放射能汚染について、国や安全保安院や東電や専門家の説明が視点をすり替えていると感じられることが多いのです。
今回のようなケースでは、避難地区を拡大すると膨大な避難民が発生して受け入れ先のキャパシティーなども問題になるのだろうけど、だからといって、個人からの視点にすり替えた説明でリスクが小さいという印象を与えようとすることは、潜在リスクに対する解決になっておらず、欺瞞であり、職責を果たしていません。

「これぐらいは安全」ということより「どれぐらいから危険」という目安を示さなければならないのです。生じ得るリスクに対する心構えや物理的な対策ができてはじめて、人は安心できます。

たとえば現時点で既に持続的に10μSv/h被曝している地域の住民に対しては、このまま続けば3ヶ月で22mミリシーベルトになり、7ヶ月近くで50mSvを超えるのだということを示して、それまでのなるべく早い段階で遠隔地に避難するよう勧告するべきでしょう。
現時点では3ヵ月後に線量が減少している可能性が非常に高いとは言えません。
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避難基準について検討。

避難を開始する環境放射線量の基準について検討してみました。

μSv/hnSv/h
無期限で許容できる量1mSv/年0.114114
事故発生から1年間の許容量50mSv/年5.7075707
6ヶ月間の許容量5mSv/月(計30mSv)6.8496849
3ヶ月間の許容量7mSv/月(計21mSv)9.5899589
1週間の許容量3mSv/週(計12mSv)16.43816438
すぐに避難する量1mSv/h100016438



それぞれの考え方。

・無期限で許容できる量
「実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則の規定に基づく線量限度等を定める告示(平成十三年三月二十一日 経済産業省告示第百八十七号)」

で規定する、原発が周辺に及ぼして良い放射線量の限度です。
自然環境や医療行為で受ける放射線量は別です。


・1年間の許容量
これは成人男性の値です。
放射線関係の業務に従事する者の1年間の限度として広く採用されている値です。放射線関係者が特別に放射線耐性が強いとは思いませんので、個人の立場として私自身がリスクを許容すると判断する数値です。同じように考える数千人や数万人に一人といった確率で、癌を発症するのかもしれません。
妊婦や妊娠可能な女子や小さな子供についてはもう少し保守的に考えたほうがいいと思います。しかし女性や子供について保守的に考えるべきというしっかりしたデータは無いようです。具体的にどれぐらいが良いのかわからない。
1年間経過して、この範囲にぎりぎり収まる場合でも、減少傾向が見られなければ避難します。


・6ヶ月間の許容量
6ヶ月時点で30mSvに達する場合は、1年間の許容量を超えるものと判断して避難します。
範囲内ぎりぎりでも、6ヶ月時点で減少傾向が見られなければ避難します。


・3ヶ月間の許容量
3ヶ月時点で21mSvに達する場合は、1年間の許容量を超えるものと判断して避難します。
範囲内ぎりぎりでも、3ヶ月時点で減少傾向が見られなければ避難を検討します。


・1週間の許容量
1週間で12mSvに達する場合は、その後減少傾向になるとしても1年で50mSvを超える危険が高いと判断して避難します。


・すぐに避難する量
近傍で1mSv/hを超える場合は、避難する時間中にも被曝することを考慮して、すぐに避難します。


こんなところですが、どうでしょうか?

事故発生から1週間を過ぎていますが、20キロ圏外や30キロ圏外で、持続的に16μSv/hを超えているところがあります。該当地域では自主避難が進んでいるという噂も聞きますが、いわき市と同じように避難できない人も少なくないのではないでしょうか。
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非表示にしました。

次の記事を非表示にしました。

11/03/19 放射能の影響に関する暫定的結論
11/03/17 放射線と妊婦の関係


前提とする基準値について相当性に疑いが生じたためです。


巨視的に、「20キロ圏外」「東京都の安全性」「妊婦の安全性」について緊急的な対策が必要な問題は生じていない。長期的に大きな問題が生じる確率は小さい。という見解はマスコミの報道(政府見解)と同じです。私は東京に住んでいますが、福島第一原発から半径20キロ~30キロ圏内で避難していても日中は普通に外出できると思います。

しかし放射性物質が飛散している地域の全体について「全員ダイジョウブ」という印象を与える喧伝を後押しすることに対して疑義があります。
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【Memo】 被曝量についての考え方

モニタリングポストなどで計測される放射線量は、通常、1時間あたりの数値が表示される。

一方、限度量などは総量が表示される。

100マイクロシーベルト/時(=0.1ミリシーベルト/時)の環境では、10分間で被曝する量は16マイクロシーベルトである。

「100ミリシーベルトの放射線を一度に受ける」の「一度」が10分間だとすると、600ミリシーベルト/時がこれに該当する。

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Newton記事より。 放射線の影響

Newton2008年10月号 記事より
http://www.newtonpress.co.jp/newton/radiation/pdf/Newton_radiation.pdf


(抄)
放射線の被曝は、人体に悪影響をおよぼす可能性がある。
とくに放射線の影響を受けやすいのは、活発に分裂する細胞である。がん細胞は活発に分裂するので、正常細胞にくらべて放射線の影響を受けやすい。放射線が、がん治療に有効なのはこのためだ。

世界平均では、一人が年間に受ける自然放射線による被曝線量は2.4ミリシーベルトになる。

放射線を受ける組織にもよるが、100~数千ミリシーベルト以上の線量を一度に受けると、胎児の異常、白内障、不妊(男女とも)、脱毛や皮膚の潰瘍などが生じるとされている。(注)

ICRP(国際放射線防護委員会)の2007年版の勧告では、事故などによる一般公衆の被曝量(自然放射線と医療行為による被曝は含めない)は、年間1ミリシーベルト(放射線をあつかう作業者は20ミリシーベルト)をこえてはいけないということになっている。

ただし1ミリシーベルト放射線防護のための目安であって、「これをこえた被曝は即危険」という値ではない。
「アメリカでの取りまとめによると、100ミリシーベルトの被曝をした場合、100人中1人の割合で癌(がん)になる人がふえる計算になります。なお、人工的な放射線とは関係なく、自然に癌(がん)になる人は、100人中40人程度います」(酒井一夫 放射線医学総合研究所 放射線防護研究センター長)


遺伝的な影響は?

放射線による影響には、動物実験から、遺伝的な影響もあることがわかっている。
遺伝的な影響とは、放射線を受けた生殖器の影響が次世代に受けつがれ、突然変異が増えることを指す(胎児が直接受ける放射線の影響とはことなる)。
しかし、酒井博士によると、広島・長崎の原爆被害者での調査を含めて、人で放射線による遺伝的な影響が認められた例はないという。
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余計なことをせず、自分自身の仕事を一生懸命こなすこと。

西宮市議会議員 今村岳司のXDL-Dialy

記事を全文転載していましたが、ご本人のブログが安定してアクセスできる状態になっているのでリンクのみに戻します。

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放射線について調べました

間違いや捕捉すべき情報がありましたらなるべくすぐに対応しますのでコメントでお知らせ下さい。


・放射線の単位と量

放射線の単位はSv(シーベルト)です。ほかにGy(グレイ)という単位もあります。0.8Sv≒1Gyです。


1mSv(1ミリシーベルト)は1千分の1Sv(1千分の1シーベルト)です。

1μSv(1マイクロシーベルト)は1千分の1mSv(1千分の1ミリシーベルト)です。

1μSv(1マイクロシーベルト)は100万分の1Sv(100万分の1シーベルト)です。

(追記)
1nGy(1ナノグレイ)は1千分の1μGy(1千分の1マイクログレイ)です。

1nGy(1ナノグレイ)は800分の1マイクロシーベルトです。


福島第一原発1号機が爆発する前に 「 1.015mSv(1015マイクロシーベルト)/時 」 という放射線が検出されました。


・限度(1)

※更新 2011/03/16 17:40
古いデータと思われる内容を表示していました。厳しくなっています。


放射線診療従事者等(X線検査技師等)に関する線量限度

連続する5年間の総量・・・・・ 100mSv(/5年)
1年間の総量・・・・・・・・・ 50mSv(/1年)
緊急作業に従事する者・・・・・ 100mSv(/1年)
妊娠可能な女子・・・・・・・・ 5mSv(/3ヶ月)
妊娠中の女子の内部被曝・・・・ 1mSv(出産まで)
眼の水晶体・・・・・・・・・・ 150mSv(/1年)
皮膚・・・・・・・・・・・・・ 500mSv(/1年)
緊急作業従事者について皮膚・・ 1Sv(=1000mSv))(/1年)
妊娠中の女子の腹部表面・・・・ 2mSv(出産まで)


医療法第三十条の二十七


福島第一原発1号機が爆発する前に検出された線量は1.015mSv(1千015マイクロシーベルト)/時です。
http://getnews.jp/archives/103732


・限度(2)

急性放射線症の症状と線量

0.25Gy(312.5ミリシーベルト) ほとんど臨床症状なし
0.50Gy(625ミリシーベルト) リンパ球の一時的減少
1.00Gy(1千250マイクロシーベルト) 悪心 嘔吐 全身倦怠 リンパ球の著明な減少(危険限界量)
2.00Gy(2千500マイクロシーベルト) 上記の他 長期の白血球減少    死亡率 5%
3.50Gy(4千375マイクロシーベルト) 上記の他 感染 出血傾向      死亡率 50%
6.00Gy(7千500マイクロシーベルト) 上記の他 下痢などの消化器症状  死亡率 90%
7.00Gy(8千750マイクロシーベルト)                死亡率 100%


下永谷内科・皮膚科 「放射線被曝量と安全基準」



・健康被害

健康被害については詳しく調べられませんでした。
非常に多い放射線を浴びると即死します。
即死に至らない放射能を浴びた場合でも長期的に白血病や癌などの病気になります。


(参考)
下永谷内科・皮膚科 「放射線被曝量と安全基準」
放射線医学総合研究所


wikipediaより

放射線を短期間に全身被曝した場合の致死線量は、

5%致死線量が2シーベルト(2000ミリシーベルト)、
50%致死線量 (LD50) が4シーベルト(4000ミリシーベルト)、
100%致死線量が7(7000ミリシーベルト)シーベルト

と言われている。
200ミリシーベルト以下の被曝では、急性の臨床的症状は認められないとされるが、長期的な影響については議論があり、また、低線量の被曝についても健康被害が生じたとして訴訟が起きている。



(追記)

長さにたとえて違いをイメージしてください。

nSv(ナノシーベルト)・・・・ 「1ミリ」

μSv(マイクロシーベルト)・・ 「1メートル」

mSv(ミリシーベルト)・・・・・ 「1キロメートル」

Sv(シーベルト)・・・・・・・ 「1000キロメートル」(東京~北海道/東京~種子島)



危険レベルは、ミリシーベルト(mSv)(=千マイクロシーベルト)単位から、と考えていいようです。

「通常と比べて○○倍」という表現が時折見られます。
各地のガイガーカウンターを見ると「通常」は10~100nSv(ナノシーベルト)程度のようです。

「通常」が仮に50nSvで、「危険レベル」が1mSvとしてみましょう。

これは、通常は5センチ、危険レベルは1キロメートル、という、ものすごい違いです。

「通常の1千倍」というとすごい印象ですが、たった50メートルで、1キロにはほど遠いです。



「ナノ(n)」と「マイクロ(μ)」と「ミリ(m)」を判別してください。「グレイ」と「シーベルト」はこの際同じと考えて大きな問題はありません。

「ナノ」単位で表現されている場合はほぼ問題ありません。自然界では通常10ナノグレイ~100ナノグレイ程度の放射線が観測されるようです。
10万ナノグレイの環境に3ヶ月いても問題ありません。

「マイクロ」単位の場合は「100」の桁から注意すべきです。
医療法で規定する年間(全身)の最大許容被曝線量が5万マイクロシーベルト(=50ミリシーベルト)です。
法定の数値ですから注意深い検討を行われた基準だと信頼します。

これを1日あたりに按分すると約137マイクロシーベルトです。
生活環境中の放射線量が1時間あたり100マイクロシーベルトである場合、500時間(20日程度)で年間限度量に達します。

放射能がヨウ素という形で拡散した場合は、半減期は8日間です。

その後環境中の放射線量が通常の状態(数十ナノ単位)に戻るのであれば、環境中の放射線が1時間あたり100マイクロシーベルトでも問題は無いと合理的に判断できます。

環境中の放射線量が1000マイクロシーベルト(=1ミリシーベルト)である場合には、50時間(2日+6時間)で限度量に達します。

「ミリ」単位の環境には、防護服を着用し、1ミクロンの塵を防ぐことができるマスクを着用して、一時的に進入することができる程度だと思います。花粉は10ミクロン程度なので、無いよりはるかにましですが、花粉対応のマスクでは充分では無いでしょう。


(追記)
枝野長官の会見では/h(1時間あたり)という表現が抜けています。

外に出るとすぐに被曝するかのような印象を受けます。
500mSv/hの環境でも1時間あたりですから、1分間だけなら10mSv以下であり、年間許容量をゆうに下回る値です。


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原発・放射能

ブログの趣旨とは全く異なりますが会員制のMixi以外で機能させている媒体が他に無いのでここに掲載します。


私自身が原発についての「安全」を妄信していました。

長文ですが、下URLの内容をぜひご一読ください。

「原発がどんなものか知ってほしい」
http://www.iam-t.jp/HIRAI/pageall.html

印象に残っているのは次のような内容です。

・設計は専門的で安全だが、施工しているのが素人なので実際に建設されて動いている原発は危険である。

・検査の実務者および責任者は素人。問題は事前に発見されない。

・原子炉は耐用年数10年の物を30年使い続けている。その理由は施工当初に予定されていた10年後の解体が10年経ってみると実際には不可能だったから。

・原子炉は発電を停止して燃料を取り出してもすぐ処分できないし放置もできない。放射能が減るまで(数百年?数万年?)稼動しているときと同じように、水を循環し続け消耗部品を交換し続け、管理しなければいけない。

・日本人は「止める」という決断ができない。

・被害者は子供であり、孫であり、加害者は私たち自身である。
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