砥石を使った包丁の研ぎ方 How to use the whetstone for kitchen knife

1.用語
Terms

荒砥石 Ara toishi; rough whetstone ; grid number is about #180-#400
中砥石 Naka toishi; medium whetstone ; grid number is about #700-#2,000
仕上げ砥石 Shiage toishi fine whetstone ; grid number is about #4,000-more

2.準備
Preparations

包丁を研ぐ前に、中砥石と荒砥石は、30分程度水に漬けておきます。
We soak a medium whetstone and a rough whetstone in water for around 30 minutes before sharpening a kitchen knife.

中砥石と荒砥石には内部に細かい隙間が多いです。
A medium whetstone and a rough whetstone have many small gaps inside.

この隙間が水で満たされた状態にしなければいけません。
These gaps must be filled with water.

砥石の表面の水分がすぐに乾いてしまうからです。
This is because the surface water of the whetstone dries immediately.

仕上げ砥石には隙間が無く、水を吸わないので、水に漬ける必要はありません。
A finish whetstone does not have a gap and does not suck water. So it is not necessary to soak it in water.

マグネシア製法で造られた砥石は、中砥石や荒砥石でも、水に漬けてはいけません。使用する砥石の種類に注意してください。
A magnesia whetstone must not soak it in water even if it is medium or rough wetstone. Please be careful about the kinds of the whetstone.

多くの天然砥石も、吸水しないので水に漬ける必要がありません。
Because there are few gaps, most natural whetstones do not need to be soaked in water.

砥石は、研ぐときに動かないよう、水で濡らしたタオルの上などに固定します。
When we sharpen a kitchen knife, we fix the whetstone to the tops of the wet towel so that it does not move.

傍らに水を用意しておきます。
We prepare water for the side.
砥石の表面の水分が足りなくなったら、すぐに水を掛けます。
If the surface water of the whetstone is not enough, We take water immediately.


3.研ぎ
Sharpen


刃が欠けたり、磨耗が激しいときは、荒砥石から研ぎはじめます。
When a blade is nicking, or the abrasion of the blade is intense, we begin to sharpen a kitchen knife with a rough whetstone.

少し切れ味が悪くなったときは、中砥石からはじめます。
When it became slightly dull, we begin to sharpen a kitchen knife with a medium whetstone.

刃を手前に向けて、包丁を握ります。
We grip kitchen knife with pointing a blade to ourself.

包丁の柄をしっかり握ります。
We must grip the handle of the kitchen knife tightly.

包丁の角度がぶれることは良くありません。
It is not a good thing that the angle of the kitchen knife moves.

刃の上に左手の指を添えます。
We attach the finger of the left hand on a blade.

この指に力を入れすぎてはいけません。
We must not strongly push the blade with this finger.

griptight.jpg




押すときに力を入れ、引くときには力を抜きます。
We push strongly, and pull softly.

Push_Pull.jpg


ときどき裏面の刃を指で触って、「カエリ」があるかどうか確認します。
Sometimes touch a blade of the back side with a finger, and confirm if there are burr.

002d.jpg

もし「カエリ」が感じられたら、その面を研ぐことは完成です。
It is completion to sharpen one side if we can feel burr.

次に、包丁を裏返します。
Next, reverse the kitchen knife.

反対の面を、再び「カエリ」が感じられるまで研ぎます。
Sharpen the other side of a kitchen knife until we can feel burr.

もし「カエリ」が感じられたら、その面を研ぐことは完成です。
It is completion to sharpen the other side if we can feel burr.

表と裏を研ぐことが完成しました。
Both side of kitchen knife has been sharpened.

もし荒砥石で研ぐことが完成した場合、必ず中砥石で同じことを繰り返してください。
If we have sharpened it with rough whetstone, we must sharpen it with medium whet stone again.

中砥石で研ぐことが完成した場合、それで終わりにしてもかまいません。よく切れます

If we have sharpened it with medium whetstone, we can finish. Kitchen knife will cut well.

しかし仕上げ砥石を使って同じことを繰り返すと、もっと刃を鋭くすることができます。
But, if we sharpen it with fine whetstone again, the edge of it will be more sharp.



4.完成の確認
Confirmation of the completion

研ぐことが完成したかどうかは、爪に刃を当てて確認します。
We confirm whether it has sharpened well or not, with pushing a nail by blade.

刃がもっと鋭くなっているかどうかを確認する場合は、ストローに刃を当てて確認します。
We confirm whether it has sharpened more well or not, with pushing a drink straw by blade.


包丁の究極的な鋭さの一例です。
This is one example of extreme sharpness of kitchen knife.

http://www.youtube.com/watch?v=VIWOh-rOZaw




英語が得意な方、変な文章がありましたら指摘してください。凹むかもしれませんが正当なアドバイスには感謝して従います。
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テーマ : 包丁研ぎ
ジャンル : 趣味・実用

世界の魚解体動画@Youtube

Youtubeで公開されてる世界の魚解体動画です。動画が切れてたらごめんなさい。

◆アジア◆

http://www.youtube.com/watch?v=77C1Ra9RVn0
ギンガメアジの解体。
包丁研ぎから。山刀のような包丁。丸い切り株まな板。
ヒレと内臓とウロコを取ったあとが見物。豪快。


http://www.youtube.com/watch?v=jZIMmrdDHvY
魚の種類は不明。ベトナム。市場の風景でしょうか。
中華包丁に似た大きな四角い包丁。
ウロコを取って、ヒレを叩き切って、内蔵掻き出して、切れ目を入れて、頭を落として完成。


http://www.youtube.com/watch?v=25vLMgGi0gI
アジアの日本料理店。
立派なブリ。
きれいなまな板。
丁寧な包丁使い。
捌いてるのは日本人ではありません。フィリピンかなあ?
日本の仕事をきっちり勉強しています。


◆北米◆

http://www.youtube.com/watch?v=0tU5nmzqfbw
シルバーサーモン。
アラスカ、ウナラクリートのおばさん。
変わった包丁。こういう形の刃物が現役で使われているのは初めて見ました。

http://www.youtube.com/watch?v=NpHg3ZQZS0g
キングサーモン。
アラスカのようです。北米式の中では丁寧な方だと思います。
筋子捨てた?中落ちは使うのかなあ・・・と心配してみたり。


http://www.youtube.com/watch?v=igP3VkuItSs
電動ナイフ。雑(笑)
コメントも批判的です。


http://www.youtube.com/watch?v=_aU2WK0vBxo&NR=1
オヒョウ。
しっかり5枚卸しにしています。北米なのに!
骨に沿ってきれいに身を切り離していますが、縁側への思いは全くないようです(笑)


◆ヨーロッパ◆

http://www.youtube.com/watch?v=Z0NI7zaXcX4
イタリア語っぽいですがわかる方いますか?
豪快にデカい包丁で三枚卸し。切れ味悪そうw


http://www.youtube.com/watch?v=ruaO531MDRo

昔のテキヤみたいな格好した日本人風東洋人が、サーモンを卸します。
ドイツのテレビの取材のようです。
手つきがおぼつきません。
柳刃が・・・


◆その他◆

http://www.youtube.com/watch?v=GgrxOjxbfes
モルジブの職人。
カツオでしょうか。
仕事が速い。


◆日本◆

http://www.youtube.com/watch?v=vdb6FVnNVJs
日本の鮭の加工工場。
三枚卸しは機械が自動で大名卸しにしています。


http://www.youtube.com/watch?v=_A33InIyT7E
ワラサ。
すばらしい。


日本の動画は他にもものすごくたくさんありますが、ほとんど日本語のみです。
英語でアップロードしないといけませんね。
このブログも英語化にチャレンジしてみます。


こうして世界の動画を見ると、日本の包丁は非常に優秀ですが、海外で売るためには、料理と調理技術をセットにして持っていかないとダメだ、と思った次第です。
せっかく世界に進出している日本料理店が、放射線の風評で忌避されていることの功罪は、とても大きいと思えるのです。
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「変わった包丁」を使っている動画

ナギナタ包丁を使って魚を捌いている動画を発見しました!
土佐の鰹包丁かもしれませんが。区別がはっきりしません(^^;

キハダマグロの解体。
http://www.youtube.com/watch?v=9Lf_kskpyj0&feature=relmfu

おーすごい!刃厚のある出刃より使いやすそう!

シイラ。
http://www.youtube.com/watch?v=qE_ZN1mHKvo&feature=relmfu

カツオ。
http://www.youtube.com/watch?v=aeiI1T7uu0o&feature=relmfu

たぶんバラクーダ。オニカマス。画像検索しましたがサワラじゃないようです。
http://www.youtube.com/watch?v=Juy4a5nV53k


南方系の魚ばかりなので鹿児島の方でしょうか。
職人技ですねー。


ついでにカツオ包丁の動画。
反りが峰付近まではそっくり返ってないのが相違点です。(混同してました)
http://www.youtube.com/watch?v=0hvAfQqWAL4


いずれにしても、ご家庭で野菜の千切りに使う包丁じゃないなー(^^;
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変わった包丁

取次をしてもらっているオートバイ屋の馬力屋さんから、

「黒い欠けた出刃包丁だけど、研ぎ代はいくらになるだろう」

と電話をもらった。

「もしかすると両刃かな?それなら家庭用包丁と同じでいいですよ。欠けは見てみないとわからないからお預かりしてみて。」

といって、預かりに行ってみると、妙な形で、柄には「種子島」と焼印があった。


0003_20110610003058.jpg



種子島といえば「種子鋏(たねばさみ)」という鋏がわりと有名だ。
しかし、種子島包丁という物ははじめて見た。

「本種」という刻印は、その昔、大阪の商人が種子鋏のコピー商品を作って売り始めたから、もとの種子島の鋏業者と揉め事になって、種子島で打った鋏には「本種」という刻印を打つことになったのだという。「鋏読本」というマニアックなムック本で、確かそういうふうに紹介されていたと覚えている。

その「本種」の打刻が包丁にある。

0002_20110610003058.jpg



ネットで検索してみると、どうやら池浪刃物製作所というところで造った物らしい。ホームページがあった。

しかしこんな形をした包丁は紹介されていない。


自分で研いでこんな形にしてしまったのだろうか? と、はじめは考えた。

しかしよく観察するとそうでも無さそうだ。


何よりも、峰側がまっすぐだからだ。

もし、元の形が出刃や牛刀だったとしたら、そうとう長い物だったということになる。
微妙にカーブがあるから菜切りの先を丸めた風でもない。

素人が牛刀や三徳をこれほど変形させる場合、グラインダーで削ってしまっていることが多いけれども、グラインダーを当てたような痕は無い。そもそも研いだ気配があまり無いのである。黒打ち部分も綺麗に残っている。


もうひとつの形状の特徴は、反りのあたりが刃元より幅広になっていること。

グルカナイフや鉈がこんな形状である。
頭を重く造ってある刃物は、物を叩き切るのに使われる。

わざとこういう風に造ったのであれば、何か特別な用途のための包丁かもしれない。


研ぎ屋としては包丁なりに刃付けをして「マイドアリガトウゴザイマス!」とお渡しすればいいのだけれど、正体不明さ加減がマニア心をくすぐって、お客さんに電話をして聞いてみた。

すると、

「よくわからないが千切りがしにくくてつながってしまう。」

とのこと。

貰い物で、特にどうしたいという希望があるわけでもないようだったから、刃元から反りまでの刃線をまっすぐにして、あとは包丁なりに研いでお渡しした。


画像で見てもあまり違いはわからないと思うけど。

0004_20110610003057.jpg


ちょっと変わってるけど手打ち炭素鋼の包丁は研ぎやすくて良い刃がついて、気持ちいい。


さてこの包丁がどういう物なのか。

池浪刃物製作所にメールで問い合わせをしてみるところ。


池浪刃物製作所
http://park10.wakwak.com/~ikenamihamono/houtyou/houtyou.html


***** 追記 6/16 *****


池浪刃物さんから返信がきた。

写真で拝見した包丁はナギナタ包丁と私どもでは呼んでいます。

ここ種子島では昔から漁師が船に置いて餌切り包丁として使ってきました。
また、鰹節作りで有名な鹿児島県枕崎市ではカツオを三枚おろしにする時に
現在でも使われています。

慣れてしまうと出刃包丁で捌くよりスピーディに仕事ができるそうです。

ということです。
ご丁寧にありがとうございました。

「ナギナタ包丁」で検索すると、販売してるところがあった。
http://www.tanebocho.com/products/Naginata-fish-knife.html

広島に住んでるオーストラリア出身のマイケルが作った、種子島の刃物を販売する英語のサイト。なんか不思議w


鉈といえば、うちに剣鉈型のナイフがあった。

http://www.tanebocho.com/products/%E3%83%8A%E3%82%AE%E3%83%8A%E3%82%BF%E5%8C%85%E4%B8%81.html

土佐にカツオ包丁というのがある。
http://www.utihamono.com/houcho/katuo.html


いずれもソリが強い。
切っ先やソリを押し込む動作に優れている形状。
端的に言うと「刺しやすい」。
魚の腹を裂くのに便利なのかもしれない。

形状の由来については信頼できるエビデンスが見つからないので「かもしれない」にとどめるが、今も造られ且つ使われている、現役の刃物であるということは判明した。


野菜の千切りにはちょっと使いにくいかもしれないけれど、お客さん、カツオとかハマチとかビシバシ捌くのに使ってあげてください。

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