日本剃刀 Japanese traditional razor

錆びた日本剃刀。ヤフオクで落札。

1000円、安い。

研ぎ減ってなかったのがポイント。

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銘は、「登録 井上藤助作 別註 金文字」


錆を落として研ぐ。

使ったのは砥石。

柔らかい磨き用品を使うとエッジや刃先に触れて丸めてしまうことがあります。


日本剃刀の断面形状はホローグラインド。

刃先は非常に繊細。


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全体に点錆が残っています。
だけどよく切れます。
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錆び落とし用品

ホームセンターで錆び落とし用品を買ってみた。
私は研いで薄くなった砥石を割った小割れで落とすけど、あまり売られてないので他人に勧められない。(※1)

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下のみっつはシャイネックスという会社のサンドシートEXという商品
この倍の大きさ(150×230)。1枚190円ぐらい。
左の焦げ茶色が120番、真ん中の緑が400番、右のグレイが1500番。

上に乗ってる細長い青い物は、スエヒロ砥石の錆び取りゴム。
写真の物は中目。2つ入って600円ぐらい。
ほかに荒目と細目が売られていました。
高いので中目と荒目1本づつとか、中目と細目1本づつといったセットも売ってほしい。


今回の被験者。


その1、替え刃式ノコギリ「スーパー技工」の錆びた刃。
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その2、兼寛の裁ち鋏。入手時点でこの状態。
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スーパー技工にスエヒロの錆び取りゴムを当ててみる。
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錆び水を拭うとこう。(※2)
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100回ほどこすってこの状態。
落ちると言えば落ちるけど、ここまで錆びのキツい物はもう少し粗い目の物からはじめたほうがいい。


サンドシートEXの1500番から。
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錆び取りゴムと同じ、目が細かすぎ。

次に400番。
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かなり頑固な黒錆びもある程度除去できた。これぐらいなら「使える」といってお勧めできる。
砥石の小割れの800番ぐらいかなあ?石のように深い傷はつきません。逆に言うと深い錆びは落とせないということだけど、それは仕方無い。

そして最後に120番。
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ラクチンラクチン。よく落ちる。傷の深さもしれてる。
錆が立体的に盛り上がっちゃってるような、かなり深く浸透しているものでないかぎり、これで簡単に落とせるでしょう。しっかり錆びてる物にはオススメ。


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◆ 使用感

・スエヒロ 錆び取りゴム 中目
炭素鋼の刃物などで、まだ錆びにはなりきっていないけど表面が曇ってきたといった状態で、これを使うとかなり奇麗になる。
水に濡らしてもいいので炭素鋼の包丁を使っている人はキッチンに常備しておくといい。(※2)
柔らかい固形なので刃先にも当てられるし柄の際など細かい部分にも当てやすい。
小さいのでコストパフォーマンスが悪い気がするが、一般家庭なら何年も使えると思う。

・シャイネックス サンドシートEX
総評
スポンジタワシの裏の硬い部分だけ、というイメージ。
#120と#400はある程度の厚みと硬さがあるので刃先に当てても指を切る不安は感じなかった。
耐水ペーパーよりはるかに耐久性がある。
削って掘りこむような力はなく、深い錆びには対応できない。逆に深い傷をつけることも無い。
黒錆びは放置していいから表面の赤錆びだけ落としたい、といった場合に有効。



ハサミの錆び落とし。

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裏だけは、柔らかい物を当てると刃先に触って丸めてしまう危険性があるので、石を使う。

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裏以外はサンドシートEXと錆び取りゴムだけで。
こんなもんでしょう。上等上等。
鏡面にしたければこのあと耐水ペーパー#600ぐらいから#2000ぐらいまで、前の番手の研ぎ痕が消えるようにコツコツ磨いて、最後にピカールや青棒で仕上げ。手作業だけでも光らせることはできます。



※1
京都のさざれ銘砥さんで小さい天然砥石を売ってます。
http://www.330mate.com/product/342
http://www.330mate.com/product/85
一般家庭の錆落としにはタイル型の伊予砥がいいです。

※2
錆取りゴムは水をつけず乾燥状態で使ったほうが効果的。継続使用で判明しました。
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ハサミ、右利き用と左利き用

ハサミには右利き用と左利き用があります。

下の画像はウィキペディアから拝借してきたものですが、どちらが右利き用でどちらが左利き用か、わかりますか?

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左のハサミは、左側の柄につながる刃体が手前に来ています。

右のハサミは、右側の柄につながる刃体が手前に来ています。


刃体が互いにすり合う方向に力が加わらなければいけない、というのがポイントです。

要ネジが支点になるので、左のハサミの場合は左の柄を手前に引き、奥の柄を向こうに押す力が働かなければいけません。右はその逆です。

では、ハサミに親指と中指を入れたとき、

1.親指を手前に引いて中指を向こうに押す
2.親指を向こうに押して中指を手前に引く

だとどちらが自然でしょうか。親指の方が短いので2です。実際に試してみればすぐわかります。


では写真に戻って、

親指を押す、中指(四本指)を引く

と考えた場合に、右手で刃体がこすれ合う方向に力が加わるのはどちらでしょうか。

右の黄色いハサミです。

左の赤いハサミだと、支点を介して刃体が離れる方向に力が働いてしまいます。

つまり、右側の黄色いハサミが右手用、左側の赤いハサミが左手用のハサミということです。


裁ち鋏やカットシザーのような高級な鋏は、指環の形状も指で押し引きしやすいようになっています。このため無理に逆の手で使うと、左右の柄の形が同じ鋏よりももっと切りにくくなります。

右用
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上に位置する親指には、刃を下におろす力だけでなく、手前に押しつける力が働きます。
手前に押しつける力は、要ネジを支点として、手前の刃を奥に押し込む力になります。

これとは反対に、下に位置する人差し指、中指、薬指等は、刃を上にあげる力だけでなく、奥に押し込む力が働きます。
奥に押し込む力は、要ネジを支点として、奥の刃を手前に押し付ける力になります。

自分の手を動かして指が動く構造を考えてみてください。
手の構造として、自然にそういう方向に力が加わるようになっています。


刃が表裏逆についている左用のハサミではどうなるのかというと、
sissor_hand_左用構造説明2

このように、二枚の刃体を開く方向に力が働いてしまうのです。
すると、刃体の間にすき間ができてしまい、うまく切れなくなってしまいます。

裁ち鋏や理美容シザーのように構造が精密に造られているものほど、反対の手では使いにくいでしょう。

左手で右用のハサミを使っても同じことがおきます。
左利きの人が右用のハサミを使うときは、親指を手のひらの側に押し込むように力を入れ、人差し指や中指は手のひらから押し開く方向に力を入れながら、ハサミを閉じなければならないのです。
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