砥クソ、砥泥

包丁研いでるときに出る、砥クソ。

桶にためておいて、乾燥させて、刃物洗いに使うといいです。
クレンザーみたいなもんですが、泡立たないのですすぎが簡単で汚れ落ちがよくわかります。



Q.研いでるとき、この砥クソは、流す方がいいのでしょうか。それとも流さない方がいいのでしょうか。

人それぞれといえばそれで終わりなんですが。

せっかくこのブログで書くんだから、理屈を考えましょう。



砥クソの成分は、水と、削れた砥石と、削れた包丁ですね。

黒っぽい砥クソは主に鉄が削れた粉です。ほかの色は砥石の方が削れた色です。硬い砥石だと鉄ばっかり削れるから砥クソは黒っぽくなります。

「削れた砥石」には、基材と砥粒が混じっています。
砥石っていうのは硬くて小さなダイヤモンドのツブツブみたいな物を、粘土で固めたようなシロモノなんですが、ツブツブの方を「砥粒」といって粘土の方を「基材」といいます。これに水をつけて研いでると、その粘土部分とツブツブが削れ出てくるわけですね。

砥粒や包丁の削りカスにも研磨力がありますが、なんども撫でまわされてるうちに角が取れて丸く小さくなっていきます。そうなると、元よりも細かく優しく包丁を研磨するようになります。
しかし別な言い方をすると、研磨力が落ちているとも言えるわけです。

さあでは、これを踏まえて答えはどうかというと。



A.
荒砥石と中砥石は流す。
仕上げ砥石では流さないことが多い。



です。


荒砥や中砥では研削力が大事です。砥クソでゆるゆる撫で回してないでとっとと削る。

特に荒砥の場合もうひとつ問題があって、砥クソを残していると、小さく丸くなっているとはいえ荒砥の大きな砥粒です、これが平に当たって研ぎ傷をつけてしまうのです。
砥石を平に当てないようにしてても、研ぎ傷がつく。
私は柔らかくて砥クソがたっぷり出る荒砥石が嫌いです。

お預かりした包丁でも、ヒラに傷がつく可能性については保証できませんが、


仕上げ砥石でも削ることが主眼のときは砥クソを流しますが、流さないことの方が多いです。
天然仕上砥石だと、砥クソを流しながら研ぐことはまずありません。名倉でわざわざ作るぐらいですから。

なんだ、けっきょくケースバイケースじゃないか。とお叱りを受けそうですが。

おっしゃるとおり!

一般家庭なら中砥だけで終わりにすることも多いでしょう。
そういう事情なら中砥で砥クソをたっぷり使って研いでもいいと思います。

砥クソの存在意義を考えて、良いように研げば、それが正解です。
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全面改訂

なんかしっくりこなかったので、「刃物の切れ味」の記事内容を全面改訂してみました。

ご意見やご異見がありましたら、ぜひコメントしてください。
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包丁造り

千葉市の刃物フルカワさんで包丁造り体験してきました。


白二鋼を地金で挟んだ利器材を使います。ハイチューぐらいの大きさだったかな?
利器材だけど心材は峰まで貫通してません。いろんな利器材があるそうです。


まず、オレンジ色になるまで火床で赤めます。

DSC09986.jpg


ベルトハンマーでガンガン叩いて薄い包丁の形にしていきます。

DSC09993.jpg


おおまかに形が出来上がったところ。

DSC00001 (1)


グラインダーで整形。

DSC00004.jpg


この段階で横から見た形をほぼ決める。

以下写真がありませんが。

 ↓
大型回転水砥石を使って、火造りの段階で表面についた酸化皮膜を剥離する。
 ↓
荒砥石の小割れを使って表面の傷を細かくする。
この作業をしないと黒打ちの酸化皮膜が形成されにくいそうです。
 ↓
焼き入れ。
焼き入れはプロがやってくれます。
 ↓
刃付け。
回転水砥石→グラインダー(荒)→グラインダー(中)
 ↓
柄付け。
 ↓
仕上げ刃付け。


完成品です。
DSC00045 (1)


タモリがよく、ここで作った包丁をタモリ倶楽部の料理企画のときに使ってます。
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