裏スキ

片刃の和式刃物に裏スキがある理由

裏スキがあるのは、裏を簡単にまっ平らにするためです。

裏スキがあるからまっ平らじゃないんだけど(^^;、裏押しをまっ平らな平面上に配置させればいい。

研いでみればわかるけど、ヒラや切刃も一見平らなように見えるけれども実は平らじゃない。デコボコしてる。ヒラはほとんどの和包丁が凹んでて、切刃はいろいろ。
切刃が凹んでいるのはまだいいけど、膨らんでいるのは研ぐとき問題になります。


さて、まっ平らな板を2枚用意して、辺を合わせてみると考えてみなせえ。

どういう風にあわせても、接線は必ず直線になります。逆に、接線が直線でなければ隙間が空いてしまいます。

これがポイント。

つまり、切り刃をまっ平らにして、裏押しもまっ平らな平面上に配置したら、その接線である刃線は必ず真っ直ぐになるんです。

以前の記事。
裏を研ぎすぎて裏スキが無くなってしまって、裏押しが平面上に揃わないため、刃線がまっすぐにならない薄刃を紹介しています。


薄刃包丁、菜切り包丁、刺身包丁など、和包丁は直線を重視している物がたくさんある。洋包丁でも日本の包丁はけっこう直線を大事にしていると思う。三徳包丁は牛刀から派生した和風洋包丁だけど、直線部分を重視した結果ああいう形になったんだと思う。

そういう目で海外のサイトで売られている包丁をよく観察すると、もともと刃線全体がゆるやかにカーブしている物が多い。日本の牛刀や三徳は欧米のシェフナイフと呼ばれるものと特徴が少し違う。


グーグル.comで検索した「Chef's Knife」のイメージ。

グーグル.co.jpで検索した「牛刀」のイメージ。



刃線に直線があるかどうかっていう違い、わかる?


直線を大事にしようと思ったら平面がしっかりしている砥石で研がないといけません。シャープナー使ってるとそのうち崩れます。
刃角度を一定にすることについてはランスキーみたいな研ぎ道具は優秀だけど、刃線の直線やカーブを思った通りに作ることはできない。トゲールの方がまだいい。大きな砥石を使わないとだめです。


包丁よりもっと直線が大事なのは大工道具。鉋とかノミとか。材木が手元で0.1ミリ狂うと1メートル先で10センチ狂ってしまう。
こういうの研ぐ人は砥石の平面におそろしく気を使っていらっしゃいます。
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