さいきん鋏のご注文が多い。何かあるのかな?


布切り鋏と髪切り鋏は精度が求められるということは何度か書いたと思う。

その例。薄布が切れ残る。
004_20120421223630.jpg


拡大するとこんな感じ。
003_20120421223412.jpg

細い糸が切れずに残る。

少し厚みのある布なら切れる。紙は全く問題なく切れる。

だけど薄布は切れ残る。

刃線にかかっている黒錆が原因。


これが黒錆部分の拡大。
002_20120421222927.jpg

穴が開いてるわけです。
錆のいちばん深いところまで掘るように削らないと、刃線側から研いでも微細なデコボコが残ってしまう。
その微細なデコボコで、薄布が切れず、理美容シザーであれば髪が1~2本切れない。

裏スキを崩してはいけない。錆の周辺だけ削ると反りが狂う。ハサミ全体のバランスを考えながら形を狂わさないように全体を削らないと、他の部分が切れなくなる。
このちっぽけな点錆のために、裁ち鋏にはけっこう大変な作業が必要です。
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理美容シザー

更新をサボってたら広告が表示されるようになってしまってたので何ということもないネタですが。
理美容シザーって高すぎませんか?


鍛冶屋さんが鉄板から柄まで叩き出しで造る総火造りの裁ち鋏でも3万円ぐらいで売ってます。
たぶん熟練の職人さんが1日2~5丁造れるぐらいのペースじゃないかと思います。


理美容の鋏は、製品の精度が高いことはわかるけど、ほとんどロストワックスで量産してるじゃないですか。

コバルトだとか何とか言ったって小さいんだから材料の原価が1万円もするわけが無いし、焼入れだって機械でやってるし、バネやベアリングのようなパーツが他のハサミとは少し違うとしても何千円もかかるわけじゃないし。

中小メーカーが林立してそれぞれがオリジナルの型を作って少量販売してるせいで、デザインとか型作りのコストが製品価格に乗っかっちゃってたり、需要が限定されているせいで価格が高い方がプレミアム感があって売れる、安いと粗悪品に見られる、というような事情があるのではないかと邪推しています。

5万円以上のシザーでも、原価は数千円~1万円ぐらいじゃないかな?

もっと何かすごくコストがかかる要素ってありますか?
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