例のZDP

静岡の知り合いが例のZDP189とカットシザーを持って上京するから研いでくれと電話してきた。
そこで、むかし私がその知り合いに、使わない銀三の柳刃を譲ったのだが、それがどんなだったか見たいので持ってきてくれと頼むと、じゃあ辻調に通っていた子供が学校で買った和包丁があるのでそれも持って来ると言う。

例のZDP189。グリップはマイカルタ。

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柳刃二本。
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下が銀三。九寸。
小江戸川越の蔵屋敷通りにある老舗の包丁屋、町勘さんで、私が生まれて初めて買ったまともな柳刃包丁。ステンレス系だけどちゃんと鍛造してある。
手放した理由は、後に日本橋の木屋で買った青紙の当時は1万円しなかった小出刃包丁に切れ味が負けたから。白身の魚を薄造りにしたいということもあり、切れ味がもっと鋭い青紙のフグ引きを買ったので使わなくなったのだ。これと同時に買った銀三の出刃は今でも使っている。

上は子供が辻調で使っていたという柳、大和武でINOXだった。八寸。こちらは全鋼。刃境が無い。

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大和武の包丁は同じく辻調に通っていた別の知人からもらったハガネの包丁を何本か持っている。ネットでは販売店がひとつしか見つからない。堺石籐というメーカーの製品。堺石籐の包丁は個人的に非常に印象が良い。有名ではない分価格がリーズナブルで、品質はしっかりしている。
辻調の学生向けの包丁はときどき研ぎに出るが、堺刀司が多い。


包丁を砥石に当てると歪みや段刃がすぐ露見するのだが、町勘の銀三もINOXも切刃の平面状態が非常に良かった。
銀三は自分が当時どれぐらい研いだのかわからないが、INOXは洋食に進んだという子供さんが本刃付けまでしたとは考えられず、切刃もまだはっきりした研ぎ跡が無い様子だったので、おそらく新品でこの状態まで仕上ているのだろう。裏スキもしっかりしている。姿が良い。けっこう高いものに違いない。
薄刃もあったが、同じように仕上げが優秀。研ぎやすかった。
INOXは粘りが強くカエリが取りにくかった。全鋼だが土置きした本焼きのはずは無いので硬度自体が合わせの銀三より低いかもしれない。


カットシザー。これも本職用で良い物。
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知人の子供が東京のワンルームマンションで暮らしていてそこに泊まるのだが、狭いけれどそこで研げるだろうかというので、とりあえず道具を持って行ってみた。

予想より少し狭かったw
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まな板を置く場所も無いのでIHヒーターの上で研ぐしかない。
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周囲を古タオルで養生して滑り止めゴムを敷いて、

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その上にアクリルのカッティングボードを置いて、さらに滑り止めゴムを敷いた上によくあるゴムの砥石台に砥石を据え付ける。多少ガタつくがこれで滑らない。
kitchen03.jpg

この砥石台、10年以上前から持っているが初めて使ったかもしれない。そのまま流しに置いても滑ってしまうという使えない奴なのだ。置いてる石はアトマエコノミー#400


こんな状態。砥石は北山。
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210mmの牛刀は問題無く研げた。狭いワンルームでも砥石が使えるという実験。
柳刃は無理。持ち帰って作業した。
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