カキ氷機は刃が命

“お客さんのプロ”がいる。

“プロのお客さん”というのは飲食業や理美容師さんや植木屋さんや大工さんのことである。

“お客さんのプロ”というのは、こういう添え状を寄越すのだ。

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そうすると研ぎ屋は、

「ほめられたって嬉しくねーぞコノヤロー!」

と呟きながら、

なぜかたまたま手元にあったこういうナゾの砥石を使ったりなんかしつつ、

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わりと頑張って形を整えたり、錆落としだけでなく黒染め処理までしてあげちゃったりもするのである。

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杉並のみなさん、8月になったら田螺堂でカキ氷。
http://tanishidou.jimdo.com/




ちなみに、“プロのお客さん”はこういう↓ややこしいご注文をなさられる方が多い。

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不思議な出刃包丁の柄

花粉症の薬さえ飲んでいれば一年で最も気持ちよく仕事ができる季節になった。
中板橋も青山熊野神社も、桜満開。

さて。

不思議な出刃包丁がやってきた。

はじめ包丁を持ってこずに、

「柄が腐って茶色いものが出てきてしまった」

という相談。

とにかく見ないとわからいので現物を持ってきてもらった。

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「うっかり火であぶっちゃったらこんな風になっちゃったのよ。接着剤かしら?」

「なんでしょうね?普通接着剤なんて使わないんですが。」

「黒いところはプラスチックじゃないみたい、プラスチックだったらそっちが溶けるわよね。」

「そうですね、水牛の角でしょうね。いずれにしても包丁を火で炙っちゃダメですよ。」


上の写真で見るとちょっと柄が飛び出ているだけのようだが、

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なんか、曲がってる。

こういう風に曲がるということは、柄の中の金属部分である中子が錆びて朽ちているか、木が腐食してグズグズになっているか、どちらかだ。

いずれにしても柄はゆるゆるになっているはずなのに、なぜかこの包丁は、この状態でしっかり固定されていて、押しても引いても動かない。


この接着剤のようなもの。
ベタベタしているのではなく、固化している。
これが柄の奥で包丁を固定しているのだと思われる。

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にしても、↑この曲がったところの柄がぐらぐらしそうなものなのだが。


ともかく、ノコで切って分解してみる。

すると、

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木じゃない。
桂も牛角ではなかった。プラスチックだ。


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柄の中が広く中空になっていて、その中に樹脂を入れ込んで、そこに中子を差し込んでいる、という構造だろうか??


更に壊してみると、、、、


おお、なんだこれは!!!

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木じゃない!!!!

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全部丸ごと木じゃない!!!!

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なんと正体は、プラスチックの柄にプラスチックの桂を嵌めるという構造だった!!(笑)

持った感じも違和感はなかったので、絶対に腐食しないしという意味ではこういうのもありかもしれない。

出刃包丁らしい風情は無いけれど。

何にしても絶対に包丁を焼いちゃダメです。


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研ぎ桶にも花びらの散る春の爛漫
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