ハサミ、右利き用と左利き用

ハサミには右利き用と左利き用があります。

下の画像はウィキペディアから拝借してきたものですが、どちらが右利き用でどちらが左利き用か、わかりますか?

hasami_migihidari_pict.jpg


左のハサミは、左側の柄につながる刃体が手前に来ています。

右のハサミは、右側の柄につながる刃体が手前に来ています。


刃体が互いにすり合う方向に力が加わらなければいけない、というのがポイントです。

要ネジが支点になるので、左のハサミの場合は左の柄を手前に引き、奥の柄を向こうに押す力が働かなければいけません。右はその逆です。

では、ハサミに親指と中指を入れたとき、

1.親指を手前に引いて中指を向こうに押す
2.親指を向こうに押して中指を手前に引く

だとどちらが自然でしょうか。親指の方が短いので2です。実際に試してみればすぐわかります。


では写真に戻って、

親指を押す、中指(四本指)を引く

と考えた場合に、右手で刃体がこすれ合う方向に力が加わるのはどちらでしょうか。

右の黄色いハサミです。

左の赤いハサミだと、支点を介して刃体が離れる方向に力が働いてしまいます。

つまり、右側の黄色いハサミが右手用、左側の赤いハサミが左手用のハサミということです。


裁ち鋏やカットシザーのような高級な鋏は、指環の形状も指で押し引きしやすいようになっています。このため無理に逆の手で使うと、左右の柄の形が同じ鋏よりももっと切りにくくなります。

右用
HasamiRight_2013081414224250a.jpg

上に位置する親指には、刃を下におろす力だけでなく、手前に押しつける力が働きます。
手前に押しつける力は、要ネジを支点として、手前の刃を奥に押し込む力になります。

これとは反対に、下に位置する人差し指、中指、薬指等は、刃を上にあげる力だけでなく、奥に押し込む力が働きます。
奥に押し込む力は、要ネジを支点として、奥の刃を手前に押し付ける力になります。

自分の手を動かして指が動く構造を考えてみてください。
手の構造として、自然にそういう方向に力が加わるようになっています。


刃が表裏逆についている左用のハサミではどうなるのかというと、
sissor_hand_左用構造説明2

このように、二枚の刃体を開く方向に力が働いてしまうのです。
すると、刃体の間にすき間ができてしまい、うまく切れなくなってしまいます。

裁ち鋏や理美容シザーのように構造が精密に造られているものほど、反対の手では使いにくいでしょう。

左手で右用のハサミを使っても同じことがおきます。
左利きの人が右用のハサミを使うときは、親指を手のひらの側に押し込むように力を入れ、人差し指や中指は手のひらから押し開く方向に力を入れながら、ハサミを閉じなければならないのです。
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