錆び

鉄が錆びるということは、原子レベルでみると「溶ける」ということだそうです。
「溶ける」というとトロトロの液体になるというイメージですが、原子レベルだからそんなふうにはなりません。原子核を分裂させたら大爆発です(原子爆弾)。


むずかしい話を少し書きます。

原子は、「原子核」とその周りを飛び回ってる「電子」とで構成されています。太陽の周りを惑星が飛び回ってるのと同じような感じです。

電子の軌道とか数と、原子核の中にある陽子の数によって、原子の種類が変わるそうです。

むかーしスイヘイリーベボクノフネっていうのを高校の化学か何かでやった覚えがありますが、あれが原子の種類です。鉄はFeという原子です。

金属は一種類の原子が規則正しく並んだ物質です。
複数の異なる原子が結合したものが分子です。有機物は原子でできています。
金属にも異なる種類の原子が混ざったものがあります。合金といいます。しかし結合の仕方は分子とは異なります。
たとえば鉄(Fe)に一定量の炭素(C)が混ざった合金を鋼(スチール)といいますが、炭素の量が1%でも2%でも鋼であることに変わりはなく、性質も同じようなものです。
しかし炭素(C)に酸素(O)が結合した物質は、酸素が1個なら一酸化炭素(CO)、酸素が2個なら二酸化炭素(CO2)で、全く異なる性質の物質になります。

さて、「錆びる」ということが「溶ける」ということだ、というお話しに戻りますが、原子のいちばん外側を回っている電子は「自由電子」といわれます。そしてこの「自由電子」だけは、隣の原子に移動したり、隣の原子から移動してきたりします。

そして自由電子がどこかに行ってなくなっちゃった原子は、原子同士の結合から離れやすくなります。
ちなみに自由電子がなくなった原子が「イオン」といわれるものです。「マイナスイオン」なんていう俗語がありますが、科学的にはそんな物質は存在しません。
それで、原子が金属の結合から離れることを「溶ける」と表現するのですね。

なぜ「溶ける」という表現になるのかというと、原子は必ず水分の中に離れていくからなんだと思います。大気中にも微細な水分があります。水分が無いと鉄は錆びません。

つづく。
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