職人さんの注文

こういう、錆びてあからさまに切れ味が悪いハサミの注文が多いのです。

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こういうのは、刃線を研いだだけで切れる物は少ない。
だけどともかく、研いでみてどこがどう切れないか確認しないと修正できない。

研いでみて切れなかったら、裏の刃線の点錆を見落としてないかよく確認して、見落としがあったら削る。

裏のエッジをナメてしまっていないか指の腹で触診してみて(マネしないでね。)、ナメてるようだったら裏スキを削ってみる。

布を巻き込むようだと反りを調整してみる。

こういうふうに、見ただけでは切れない原因が確定できず、二度手間三度手間になることが多い。



一方、職人さんの鋏。

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まず、試し切りしてみると、切れる。薄布でもよく切れる。

それを、切れ味が悪くなったので研いで欲しいと言われるのである。

そこでヘッドマウントルーペで刃線を拡大して観察すると、

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うん、、刃先が少しギザギザだ。


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刃渡り1センチ、布切り用のノミ?薄くて繊細。

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丸型革包丁のような布用の包丁。


触ったりルーペで観察すると、刃こぼれや磨耗が発見できるので、除去して研ぎあげる。

研いだあとの画像を載せてもこの倍率だと違いはわからないと思う。


状態の把握には時間がかかるけれど、研ぐ時間はあまりかからない。

錆びたのの十分の一ぐらいの時間で終わってしまう。

錆削りだ裏スキ削りだ反り調整だといった修正は無いし、こういう段階で研ぐ刃物は、必要最以上に研ぎすぎるとあっという間に無くなってしまうから、研ぎすぎないように意識するということもある。

しょっちゅうまとめて出してくれるとお値段もぐっとディスカウントだ。


しかし残念ながら、単純に楽な仕事だとは言えないのだ。

もともと切れるので、試し切りしても「切れるようになった」のかどうか判断できないのである。


ときどき「ヤリナオシ。」と言われる。もちろんやり直す。


当店は1週間以内は無料でお研ぎ直し致しますので、不都合がございましたら遠慮なくお申し出ください(例外アリマス)。
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テーマ : ハサミ
ジャンル : 趣味・実用

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