革包丁再び

刃物研ぎの取次ぎをして頂いている中板橋の小宮園というお茶屋さんの若旦那にレザークラフトの話をすると、

「やってる。」
「道具持ってる。」

と言う。

渡りに舟と道具一式を借りてきた。うっしっし(笑)
いろんな道具があるけれど何が必要かいまいちわからなかったのだがなんでも揃っているので有り難い。
さっそく愛用鞄に革を当てて補修して、剃刀入れとキーホルダーを造ってみた。まっすぐ切るのが意外に難しい。

ところでその道具入れには革包丁も入っていた。
普通の革包丁はオルファの別タチだったが、カーブを切るときに使う「廻し切り」がちゃんとした革包丁だった。

001_201311092008285ee.jpg

切っ先が大きく欠けていたのを直したらこんな感じになっちゃった。

新品の写真を見ると切刃がもっと広く斜めの角度ももっと深い。
http://www.nunokawa.net/products/leathercraft/mawashigiri.html

しかしこの状態でもちょっと厚めのヌメ革を力を入れて切るとあっさり欠けてしまった。新品みたいに切刃を広げようと思ったけど繊細すぎるのでやめた。

005_2013110920083085c.jpg

刃角度がすごく浅いのだ。薄いクロム革や布をやさしく切るならこれでいいかもしれないが、力を込めることができない。
新品はこれより切刃が薄いので更に角度が浅いことになる。

ちなみにこちらが大内作革包丁。

008_20131110112055746.jpg


並べてみた。
廻切が10度ちょい。大内作が18度ぐらい。(真横の画像じゃないので実際はもう少し鈍角)
009_20131110122211ccb.jpg


大内さんのブログに

「革包丁は薄過ぎて、力を入れるとグニャッてなるから怖い」
http://nomikaji.blog82.fc2.com/blog-entry-426.html

といったことが書かれていたが、使ってみてわかった。

柄は大内作の方が太い。ふつうの革包丁の方が好きだ。
私には削りたいと思うほど太くないが、手の小さい女性は持ちにくいかもしれない。西洋人はこっちの方がいいかもしれない。
あと多少でも安くなるなら黒檀じゃなくて朴でいい(笑)

鋼材は白二。
ほんとは白一の革包丁を探しててこれを見つけたのだが、職人でもないので刃持ちはとくに気にならない。
廻切りは鋼材不明。鋼材以前に刃角の浅さで力を入れると欠けるという状態なので、この二本で材質の比較評価はできない。

二本とも剃刀砥と革砥を使って毛が空中切りできる程度まで研いでみたが、そのレベルの切れ味はちょっと使っただけで消耗する。
それでもよく切れるので少なくともヌメ革にはそんな次元の切れ味は意味ないと思った。北山で仕上げる程度で良さそうだ。切る物によって鋭利さが優先する場合もあるかもしれないが。


大内鑿製作所
株式会社 大内鑿製作所 4代目奮闘記(ブログ)
大内作革包丁
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