川越町勘

去年の大晦日。
スクーターで乗り付けたおじさんが、
「できるだけ早くやっといて!」
と、町勘のダマスカス三徳包丁を置いていった。

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町勘は、川越の蔵造りの通りにある、刃物店だ。
店を覗くといつも、店員が、研ぎ台に向かって包丁を研いでいる。
築地の刃物店の多くも、いつも、店員が、包丁を研いでいる。
木屋の日本橋の本店も、いつも、店員が、包丁を研いでいる。
包丁を研いでいる刃物店は、だいたい、いい。

ダマスカスだが、小刃付けだけの”逃げ研ぎ”ではなく、ヒラの中ほどからしっかり砥石を当てて刃肉を落としてある。

こういう研ぎを見ると、うれしくなる。

2時間ほどして、おじさんが取りに来た。
スクーターの後ろに、持ち主のおばさんが乗っていた。
研ぎあがりをひと目見て、喜んでくれた。

「いつも町勘まで持って行ってるんだけど、遠いでしょ。」

ちゃんと研いでますね。こういう包丁は、急いでは研げませんよ、と言うと、

「へんな研屋さんに出したら、叱られるのよ。」

といって、笑った。

良い仕事納めだった。
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